情報メディア創成学類での研究・研究関連授業について

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大学の学部(学群)では,教育課程を経て,修了要件を満たすことで,学位を取得し卒業となります。情報メディア創成学類(以下,創成)を卒業するためには,定められた単位数を履修・習得し,最後に卒業研究(卒研)を行って認定される必要があります。

本記事では,創成における卒業研究の流れについて概要を説明するとともに,研究に強くつながる創成の授業,また筑波大学で行われているプログラムについて紹介します。

卒業研究とは

卒業研究までのおおまかな流れ

下図は,卒業研究のおおまかな流れを示しています。

卒業研究は,3年生の秋から本格的に活動が始まります。まずは,研究室を決定するために,教員と面談を行ったり,研究室紹介(オープンラボ,ゼミ公開)に参加します。実際の配属先は,学生の希望を基に各研究室の教員が判断し決定します。

創成の研究室については,研究室紹介号をチェック!(学内限定)
https://magazine.mast.tsukuba.ac.jp/archives/64

研究室配属後は,研究室のメンバーとして研究を進めていきます。10月には中間発表,1月に論文PDF提出,2月には最終発表を行います。

注意しなければならないのが,卒業研究は履修科目としてTwinsに登録する必要があります(2017年現在)。登録を忘れると卒業が出来なくなってしまう可能性もありますので,十分注意してください。

卒業研究のテーマ

では,実際に卒業研究ではどのようなテーマで研究を進めるのでしょうか?

過去の創成の学生が行った卒業研究論文は,学内専用ページにアーカイブされています。テーマは多種多様ですが,配属された研究室のテーマと自分の興味をすりあわせながら研究テーマを決定していくケースが多いようです。

学内専用|筑波大学情報学群 情報メディア創成学類/University of Tsukuba
http://www.mast.tsukuba.ac.jp/intra/index.html

卒業研究はいきなりはじまる?

突如卒業研究をしましょう…と言われても,いまいちよくわからない学生も居ると思います。創成では,卒業研究をスムーズに行うことをサポートするための授業として,いくつかの授業が設けられています。

卒業研究の前に…創成における研究関係の授業を紹介!

創成では,卒業研究よりも前の時期に,その準備のための授業が用意されています。(もちろん,全ての授業は何かしら卒業研究につながる要素は持っています。)今回紹介するのは,卒業研究に向けてより実践的な力をつけるための授業です。

2年次:情報メディア特別演習

2年次向けの授業には,専門基礎選択の授業として情報メディア特別演習があります。通年の集中授業で,おおまかな流れは下図のようになります。

この授業では自分自身の興味や能力に応じて自主的に設定した演習テーマについて,アドバイザ教員の指導のもと通年で演習を実施します。企画力・実行力・表現力・プレゼンテーション能力を養うことを目的としています。

アドバイザ教員と面談

履修することを決めたら,まずはアドバイザ教員を決定します。候補の先生と必ず面談を行い,希望調査票にサインをいただく必要があります。

希望調査票に基づきアドバイザ教員の割当が行われます。学生が集中した場合は,抽選でアドバイザ教員が決定します。例年,第3希望まで提出することが出来ますが,第1希望のみを提出することも可能です。ただしその場合は,抽選に落ちると情報メディア特別演習の履修が出来なくなります。

演習を進める

アドバイザ教員の決定後は,教員と学生で連絡を取りながら作業を進めます

一般的な流れとしては,最初に取り組むテーマを決定します。その後,そのテーマに必要な技能習得のための課題に取り組んだり,実際にそのテーマの実装を行ったりします。定期的に進捗確認や質問のためのミーティングを行ったり,わからないところを質問したりしながら演習を進めます。

演習の成果を発表

情報メディア特別演習は,卒業研究と同じように中間発表・最終発表が設けられています。演習に取り組んだ背景・実装方針・結果・考察などを5分から7分で発表し,質疑応答の時間もあります。研究発表を行うための練習にもなります。

12月に演習を終えたら,最終レポートを提出して演習は終了です。

演習テーマの例

具体的なテーマの例としては,次のようなものが挙げられます。下記の授業ページには,アドバイザ教員とともに,アドバイス可能な分野・演習テーマの例も掲載されています(学内限定)。

演習テーマの例:

  • 物理シミュレーション
  • データベースシステムの構築
  • マイコンを用いたデバイス制作
  • ゲームエンジンを利用したゲーム制作
  • 情報メディア特別演習 2017年度 授業ページ
    http://digitalnature.slis.tsukuba.ac.jp/media_s_2017/

    アドバイザ教員リスト
    http://digitalnature.slis.tsukuba.ac.jp/?page_id=3997

    3年次:情報メディア実験

    3年次向けの授業には,専門必修の授業として,情報メディア特別演習があります。必修の授業ですから,創成の学生は全員履修する必要があり,単位を習得しないと卒業研究を開始することが出来ません(つまり,留年します)。

    3年次までの講義で学んだことの理解を深め,応用につなげるための授業です。与えられたテーマのもと,まとまった作業を半年×2=1年間行うことで,将来の研究開発に役立つ実践的な知識・技能を習得することが目標です。また,特別演習と同様,計画,作業遂行,問題解決力,結果報告などの能力を身につけることも求められています。

    演習テーマは,希望調査に基づく抽選で決定します。こちらは情報メディア特別演習とは違って,教員との面談はありません(キャンパスOJTを除く)。演習テーマの例は,下記の授業ページをご覧ください。

    情報メディア実験 授業ページ(学内限定)
    http://www.mast.tsukuba.ac.jp/fc/wiki/index.php?情報メディア実験

    キャンパスOJT,enPiTも情報メディア実験に含まれます。ここでの説明は割愛しますので,詳しくは各公式サイトを御覧ください。

    筑波大学情報学群 組み込み技術キャンパスOJT
    http://inf.tsukuba.ac.jp/ET-COJT/

    enPiT BizApp × 筑波大学 | 分野・地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク。ビジネスアプリケーション分野
    http://www.cs.tsukuba.ac.jp/enPiT/

    演習のスタイルはテーマによって様々で,資料を基に教員やTAと相談しながら各自で演習を行うものや,グループワークを行うものなどがあります。テーマによっては,最終発表の機会が設けられているものもあります。

    1−3年次, 全学向け:先導的研究者体験プログラム(ARE)

    最後に紹介するのは,卒業研究よりも前にもっと本格的な「研究」を行ってみたい!という方向けプログラムです。1−3年次で,卒業研究のような活動が出来ます。プログラムに参加するためには,研究計画書を提出し,審査を受ける必要があります。部門によっては研究費を得て,使用する事もできます。

    筑波大学 先導的研究者体験プログラム
    http://www.esys.tsukuba.ac.jp/AC/RS

    プログラムの大まかな流れは下図のとおりです。

    まず,アドバイザ教員を見つけるところから始まります。対象のアドバイザ教員一覧などは用意されていないので,各自で連絡を取って相談し,アドバイザ教員を探します。こちらは,基本的に教員の承諾さえ得られれば,他学類の教員にお願いすることも出来ます。アドバイザ教員と研究テーマについて相談し,研究計画書・予算計画書を提出します。

    審査が通ると,プログラムへの参加が決定します。その後は情報メディア特別演習や卒業研究と同様,アドバイザ教員と適宜相談しながら研究を進めます。研究期間は認定式後〜1月中旬までとなっています。11月には中間発表,1月には最終発表があり,プレゼンテーションとポスター発表を行います。その後,実績報告書・予算帳簿を提出してプログラムは終了です。

    AREでは,研究支援・研究発表支援が充実しています。たとえば,パソコン・カメラなど研究に必要な機材を借りることが出来たり,論文の発表が決定すれば渡航費・参加費などの支援を受けたりすることが可能です。筑波大学の特徴的な取り組みのうちのひとつです。

    まとめ

    今回紹介したように,情報メディア創成学類では,卒業研究をスムーズに始められるようにカリキュラムが組まれています。必修ではないものもありますが,ぜひ積極的に取り組んでみましょう!

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